
先週、糸島の「またいちの塩」様に、川添酢造スタッフ研修として見学に行ってきました。
またいちの塩様では、川添酢造のお酢を使ったコラボ商品を開発したご縁で、お味噌作り教室をさせていただいたり、お酢をショップで販売してくださっていたり、とてもとてもお世話になっています。
わたしたちの生活に欠かせない調味料、塩の製造過程や、糸島という地域に根ざした会社の取り組みを学んできました。


またいちの塩様は、20年前から糸島の美しい海の海水を汲み上げて、「立体式塩田」という方法で塩を作っています。
竹を逆さに吊るして、そこに海水を少しずつ流し、時間をかけて少しずつ濃縮させます。10日ほどかけて太陽の光と風にあてられ濃縮した海水を、3日ほどかけて釜で焚きながらさらに濃縮していきます。

その頃になると、濃縮された海水の中に溶けきれなくなった塩が現れてきます。
そこでにがりを適度に遠心分離させて、塩を分けていきます。
そのできた塩から、不純物を取り除く、などの丁寧で細かい作業がなされて、ようやく製品の塩が出来上がります。約1ヶ月の工程だそうです。

塩は、海水を乾かしさえすればできる、と思っている方も多いと思いますが、乾かすという作業ひとつでも、方法はたくさんあり、そこにこだわりと愛が詰まっています。
またいちの塩様では、薪を使って塩を焚いているのですが、薪の火の保温性が塩の味に関わってくるそうです。ゆっくりと冷めて行く過程でしか現れない味があったり、気温湿度の条件が揃わないと出ない味があったり、工程を変えて、味覚への乗り方を変えたり、自然と共にある塩作りの愛とこだわりが深く伝わってきました。

また、海水を汲み上げる場所もこだわっており、またいちの塩様のとったんがある場所は、素晴らしい自然に育まれたミネラルの多い海を選んでいます。

会社一丸となって、海のビーチクリーンに取り組んでいたり、SDGsに取り組んでいたり、見習うことばかりの素晴らしい生業を見せて頂きました。昔ながらの方法の素晴らしい部分を守り、同時に未来の糸島の自然や暮らしを守るための先進的な取り組みもされていて、感動しました。
とったん小屋から25分くらい離れた場所にある、またいちの塩様のカフェや商店が集まっている「新三郎商店」へ行き、「ごはんやイタル」で食事とデザートなどをお腹いっぱい食べて、新三郎商店で塩プリンなどを買って、帰途につきました。




またいちの塩の皆様、見学させて頂き、本当にありがとうございました。
わたしたちも、愛情と手間ひまかけてこだわりの酢、味噌などを作っていきますので、今後ともよろしくお願いいたします!
何気ない食品にも、作り手と作っている場所があります。
作っている人の情熱、作り方のこだわり、作っている地域の光や水や風や土を知れば、さらに味わい深いものになるかもしれません。
商品を手に取った時、その商品の持つストーリーを、ちょっと想像してみませんか?