お酢屋の地道な仕事

先月の「おとな時間研究所」を観てくださった方から、「お酢の作り方って知らなかった〜!」という感想や、ご近所の方からも「そんな仕事ばしよったとねぇ(そんな仕事をしてたんだねぇ)」と言われることが多く、わたしが思っているよりずっと、お酢屋の仕事は謎めいているんだなぁ、と思ったのでした。

番組で、お酢の作り方を紹介したのですが、今回初めて、お酢ができるまでの一連の流れを撮ってもらって、わたしたちにとっても記念になりました。本当はもっともっと工程はあります。自分たちがよく知っている職業でも、見えないところでたくさんの地味で目立たない、でもとても大切な仕事がありますよね。

川添酢造は、お酢も味噌も甘酒も、麹製品も全て、お米を選んで買うところから始まり、米を洗うことから1週間が始まります。

洗った米を蒸して麹にするまで4日。乾燥させて麹商品にするまで2日。白米麹、五分搗き米麹、玄米麹、麦麹を、それぞれの特徴や使い方に合わせて、蒸す日をずらしながら6日かけて作ることを、繰り返しています。

その合間に、発送やお酢を絞ったり、瓶詰めしたり、ラベルを貼ったり、味噌を仕込んだり詰めたり、甘酒を仕込んだり詰めたりラベルを貼ったりしています。

ほとんど麹作り作業が週の動き方スケジュールになっていて、それに合わせてもろぶた(木製の浅く広い箱)を洗う枚数も計算して洗ってもらい、毎日毎日毎日、蒸す日々です。もちろんわたしたちも蒸されています。買い物に来たお客様も、工場直結の店先に、奥から蒸し暑〜〜〜〜〜い空気が流れてきて、買い物なのに大汗かいてしまうという状況。

さて、今朝は、昨日蒸して麹菌をつけて、舟と言われる大きな木の箱に入れていた5分搗き米麹を、朝の7時から「切り返し」する作業をしました。夜に麹菌が活性化してかなり温度が上がっていました。これ以上上がると麹の出来が悪くなるので、早めに2回目の切り返しをして温度を下げないと、と慌てて7時に工場に行きました。

そして行なったのが下の作業。

麹菌でほっかほか(この時点で43℃。37、8℃に抑えたい)の五分搗きの米を、スコップで底からほぐしながら手でパラパラになるよう揉みほぐします。米200kgくらい使っているので、大変な量です。上に見えるのがもろぶたです。

7時半には切り返しの作業が終わり、続いて麦麹も同じ作業を。

麦麹の切り返しが終わった後は、200枚のもろぶたに、五分搗き米を分ける「盛り込み」という作業をしました。

朝の8時過ぎの時点で全身汗だく。いいお酢のためには、いい麹を作らねば。

必要あらば、夜中にも麹の様子を見に行ったり、この切り返し作業をしたりしてるのです。

麹のベストな時間に動かされる人間なのでした。早く涼しくなってくれ〜〜〜〜〜